日本リズム学会 

Japan Institute of Rhythm

 

57例会

 

◎日本リズム学会 第57回例会

日時:2019年9月7日(日)14:30〜17:30
場所:フェリス女学院大学山手キャンパス(神奈川県横浜市)6号館
入場:会員500円、非会員1000円
詳細:http://www.japaninstituteofrhythm.cho88.com/reikai/reikai56.htm 
問い合わせ: JIR事務局 office_jir08@yahoo.co.jp

 

問い合わせ: JIR事務局 office_jir08@yahoo.co.jp

 

~ ~ ~ ~ ~ ~ プログラム ~ ~ ~ ~ ~ ~


(タイムテーブル)
14:30- 見上潤(発表30分+質疑15分)
15:15- 大久保真由(発表30分+質疑15分)
16:00- 休憩
16:15- 川本聡胤(発表30分+質疑15分)
17:00- ラウンドテーブル(発表者3名でのフリーディスカッション)
17:30- 閉会。以降、懇親会を実施。

 

内容:


旋法とは何か?(第11回)
5度音程による音素材――ラヴェル《水の戯れ》におけるその用法と他の音素材との関連性に関する考察――

見上潤(日本音楽理論研究会、音楽分析学研究会)

ラヴェル(Joseph-Maurice Ravel, 1875-1937)が26歳の時に作曲したピアノ曲《水の戯れ》(Jeux d'eau, 1901)は、後期ロマン派の和声語法の延長線上にありながらも多くの新たな挑戦に満ちた作品である。本発表は、この作品における、5度音程、特に完全5度音程が一種の「原モティーフ」として作品全体に統一性を与え、その多様な組み合わせによる音素材のソノリティーへの寄与とその用法、および他の音素材との関連性について考察する。→詳細・プロフィール

 

 

リズム理論の観点から音楽ジャンル分類を考察するーージェントとプログレッシブ・メタルの比較
大久保真由(ピアニスト・キーボーディスト、東京藝大楽理科在学中)

ジェント Djent とは近年インターネットを中心に流行した音楽ジャンルであり、プログレッシブ・メタルに影響を受けて派生したものだと説明されることが多い。両者は楽曲に用いられるリズムが複雑・難解であるという点では共通しているが、リズム理論は必ずしも共通して居るとは言い難い。今回は「分割リズム」「付加リズム」というリズム理論の分類を参照しながら、両ジャンルで多用されるリズム構造を明らかにし、相違点を明確にする。→詳細・プロフィール
 
 
 

ビート・クラス・セット理論(1)基本と射程
川本聡胤(フェリス女学院大学准教授)

音楽のリズムをどう分析するか---この問題に、これまで多くの音楽学者が取り組んできた。彼らの多くは長い範囲に渡る曲の流れとしてのマクロなリズムや、楽譜にも表すのが困難な微細な揺れとしてのミクロなリズムに着目してきた。これに対し、1990年代からアメリカで誕生したビートクラス・セット理論は、マクロでもミクロでもない、人の耳がすぐに把握するリズム・パターンを分析する便利なツールとして、発展を遂げてきている。本発表では、この理論の基礎的枠組みについて紹介し、その射程について概観する。→詳細・プロフィール