日本リズム学会 

Japan Institute of Rhythm

 

56例会

 

◎日本リズム学会 第56回例会

日時:2019年3月16日(土)14:30~17:00
場所:フェリス女学院大学山手キャンパス(神奈川県横浜市)6号館631教室
入場:会員500円、非会員1000円
詳細:http://www.japaninstituteofrhythm.cho88.com/reikai/reikai56.htm 

 

問い合わせ: JIR事務局 office_jir08@yahoo.co.jp

 

~ ~ ~ ~ ~ ~ プログラム ~ ~ ~ ~ ~ ~

 

内容:
「武満徹のポピュラー音楽作品における構造」
山路 敦司(大阪電気通信大学教授)

本発表では、武満徹(1930-1996)の音楽に見られるポピュラー音楽性について焦点を当てる。武満のポピュラー・ソングや付随音楽作品の構造について、とくに旋律の音高遷移を中心に楽曲分析を行い、ポピュラー音楽性の視点から現代音楽作品を展望することで武満の音楽作品全体に通底する作曲語法について客観的に定義することを目的とする。さらに武満の残した言説と音楽作品の実際との整合性の如何について検討を試みることで、現代音楽作曲家としてのいわゆる一般的な評価とは異なる武満の作曲家像を浮き彫りにする。→詳細・プロフィール)


「旋法とは何か?(第10回)
ー移調の限られた旋法第2番のショパンにおける用法と「メシアン節」の比較考察(仮題)」
見上潤(日本音楽理論研究会、音楽分析学研究会)

本発表は、移調の限られた旋法第2番(MTL.2と略記)のショパンにおける用法、および、そのメシアン特有の用法について分析・解釈・考察を行う。MTL.2は、非調的な構造を持った他の移限音素材と同様に、調的コンテクストの中でも非常に効果的な音楽的意味を持ち、ロマン主義的音楽表現の必然性を持っている。メシアン的なMTL.2の萌芽形態とも考えられる。これによって、近代音楽の先駆者としての新たなショパン像が浮かび上がってもくる。一つの音素材が時代を超えて共有される現象は興味深く、双方の作品解釈に有益であろうし、クリスタル和音の取り組みと同様に、それぞれの音素材による通時的な音素材「史」も可能となるであろう。→詳細・プロフィール)